まず最初に注意。
この小説は途中から読むとストーリーをつかめない可能性がある。
初めて読む人は下から順にそって読む事をお勧めする。
東方時空伝 第1章「東方皆月破」 第0話~第5話 ↓
東方神来記 第1章「十六夜諮撫徽」第0話~第6話、第2章「神への信仰」 第1話~第10話 ↓
東方時空神来伝記 第1章「東方月幻危」 第1話~現在の話
また、この話はほぼ100%、作者の激しい妄想によりできている。
東方のキャラをできる限り崩さないよう話を書いているが、崩れている場合もある。
「そんなもんしらねー」と自身持って言える方は、どうぞ↓へ進んでくれ。
第05話「時空迷宮 前編」
今話のオリジナルキャラクター登場人物
十六夜諮撫徽(いざよいしぶき 以後 諮撫徽 と称す。)
可魔永魔の澪螺(かまえいまのれいら 以後 澪螺 と称す。)
~~~あらすじ~~~
・駿希、霊夢に叩かれる
・時空迷宮に残りがある
・諮撫徽解除に向かう
それでは、どうぞ続きをごらんあれw
☆side諮撫徽
「さて、結局受けてしまった此の役回りだが…。
この迷宮を抜けるにはある一つの法則を使えばこの時空迷宮は抜けられる…。
しかし、小町の能力を借りて確認すると迷宮のどこかにある…。」
いい終えると、諮撫徽は懐から杖を取り出してそれに話しかける。
「澪螺、寝たふりもいい加減にしてくれ。お前ならこの状況、どうするよ。」
すると、杖から妖精のようなそうでないような少女が出てきた。
「なんだ、ばれてたの。私に聞かれても困るわ…。
時空迷宮は作った本人ですら、手に余るものなんでしょう?
そんな物なんて相手にしない方が身のためだわ。」
澪螺の言うことも最もなのだが、受けてしまった上、
幻想郷の今回の異変の一つでもあるため、嫌でも解決せざる追えない。
「む~…、質問を変えよう。
もし、解決出来ないと自らの命…いや、多くの尊い命が一度に失われるとしたら…
お前ならこれをどう解決する?」
「難しい質問ね。でも、諮撫徽がそれに似たような状況になっていることはよくわかるわ。
私なら、私が貴方なら、能力を迷わず使うわ。手っ取り早いし、楽だもの。
早期解決の必要があるなら、尚更よ。」
また正論。確かにしぶきの能力をもってすれば、瞬時に解決できる。
諮撫徽は今度ばかりは反論できなかった。
「ふむ…なるほど。確かに解決程度なら俺の能力も通用するだろう…。
さて、質問タイムは終了だ。地図を頼りにいくとするか。」
「ちょ、ちょっと、私にあれだけ答えさせたなら実行くらいしなさいよ。」
諮撫徽は澪螺の言葉に、進めようとした足を止めた。
「澪螺、お前も知ってるだろ…。俺は自分の能力を…得に願いの能力を使おうとは思わない。
能力の存在を知らなかった頃はこう言う物が備わってたらなぁとは思ってたがな。
だけどな、それはあくまで夢だ。夢に思う人は多くても、実際に使えると知ったら、
寧ろ怖くて使わないだろう…。夢とは、そういうものさ…。」
その言葉は、とても切なく、儚い言葉だった。
「…でも、諮撫徽は人の為なら…使うんでしょ…?」
「そうだな。だが、それもその人が本当に努力をしてそれでも叶えられなかったという人のみだ。
人間、努力次第で人生簡単に変えられる。澪螺…。お前も…一つや二つ何かを目指してみろ…。
そうすればわかる…。」
諮撫徽は澪螺の名を読んだ後振り返り、そう言った。
「さて、いい加減いこう。面倒事は早めに終わらせたいし、時間も少ない。」
そう言って、諮撫徽は再び振り返り歩き出した。
しばらく歩くと、一つの道――否、歪みが目の前に見えてくる。
その歪みこそ、時空迷宮へとつながる道である。
実はこの迷宮、説明だけ聞くと抜けるのが大変そうなものだが、本当は便利なもので、
ある法則さえわかっていれば、駿希や諮撫徽以外の物でも短時間で別の場所にいくことができる。
逆に、それらの場所から時空迷宮に入ることも可能な為、作った当時は迷い込むものが多く、
駿希も大変苦労したらしい。今となっては入り口隣に看板を立て、入り込まないようにしてあるので
入り込んで迷う人は滅多にいない。
「さて、ここから先は時空迷宮だ。入った瞬間道が変わることもある。
はぐれたくなかったら杖の中にいてくれないか?」
澪螺はゆっくり頷き、杖の中へと消えた。
諮撫徽はそれを確認すると、時空迷宮への道へ一歩踏み出した。